SUPER PRISM

SUPER PRISM

門田光雅

2022.05.13 Fri - 6.11 Sat

TEZUKAYAMA GALLERYでは513日より、門田光雅の個展「SUPER PRISM」を開催いたします。

1980年に静岡県に生まれた門田は、現在は埼玉県を拠点に活動を重ねる画家です。門田は絵画表現における可能性、アイデンティティの探求をテーマに、豊かなマチエールと色彩で描いた抽象絵画をこれまでに数多く発表してきました。セゾン現代美術館に作品が所蔵されるなど、その活躍に注目が集まる作家の一人です。2019年に開催いたしました個展では過去作品に上書きするように描かれた作品を展開し、様々な文脈を超えた作品群を発表しました。その熱量のこもったストロークからは、門田の絵画に対する強い探究心が見て取れます。

今展では、絵画の多面性に焦点を置き、本質とは何かを絵画を通して追求する門田の新作を発表いたします。F120号の作品を含め、昨年から制作している多面体のシリーズを発展させ多面性についてさらに考察した作品群を展示予定です。様々な情報や意見が混在する世の中に、さらに混乱が多くなった状況の中、門田は我々に何を見せるのでしょうか。是非、この機会にご高覧賜りますよう、お願い申し上げます。

 

【アーティストステートメント】

SUPER PRISM (多面性の在処)

ある角度から見れば正義にも映り、悪でもあるように、人それぞれに、それぞれの在り方があり、異なった答え、理由と意味があります。

様々な個性が混在する中で、容姿や人格の否定をしない重要性、不必要な干渉をしない距離感、誹謗中傷に対する法や、今日のモラルも、近年には変化してきたように思います。

小さい頃から、落ち着きがない代わりに、不思議と図形や空間の性質について考えることが得意で、今日でも、分割されたフレームの問題や、色彩と筆致の入り組む部分と全体の関係性、絵画における多面性の考察を進めていることは、私の探求への源泉が今も昔も変わらぬ場所から湧き出ていて、私が私の本質と向き合い続けている証拠なのかもしれません。

万華鏡が色面を分散するように、プリズムが光の波長を分解するように、私たちの目に映る本質の在処を、私は私の絵を通して探っています。

20224 門田光雅